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導入事例のご紹介

2006年6月27日

すごうウィメンズクリニック
『効果的な不妊症治療を行うには、アクセスの高感度データが必要不可欠です』

すごうウィメンズクリニック

埼玉県さいたま市にある不妊症専門のクリニック「すごうウィメンズクリニック」の菅生紳一郎院長にお話を伺いました。

インタビュアー : 貴施設の特徴を教えてください。

菅生先生 : 「不妊症の専門病院」が当院の特長になります。婦人科やお産をやらずに不妊症だけを専門に行う病院は非常に少ないのです。5年前に今の病院を開きましたが、その時は不妊症専門病院というのはありませんでした。体外受精だけを行う「体外受精専門病院」というのは2〜3ありましたが、体外受精も含めて不妊症のみを行う病院は、日本でうちがさきがけのはずです。そのような点でユニークな病院といえます。

スタッフ

インタビュアー : 宣伝はどのようにされているのですか?

菅生先生 : 昔から宣伝は一切行っていません。電話帳にも載せていません。インターネットのHPは病院の住所、電話番号等を患者さんにお伝えするためのものです。この記事が初めての宣伝になるのかもしれませんね(笑)。宣伝をしない理由ですが、きちんとした診療をすると、それほど多くの患者さんを診ることができないのです。つまり1日に診察できる患者さんの数には自ずと制限が生じます。うちは幸いなことに昔から来院希望の方が多く、待ち行列ができていました。一番混んだ時で2年半の待ちです。今は3ヵ月ぐらいかな。今でも手一杯な状態であり、このうえ宣伝を行うといらぬトラブルが生じます。

インタビュアー : 厚労省から少額ではありますが、不妊治療を受ける夫婦に補助が出ているようですが、こうした行政の支援は患者様の増加に繋がっていますか?

菅生先生 : 体外受精の助成金のことですね。既に体外受精を受けている人にはプラスになります。しかし助成金制度が始まったことで体外受精を受ける人が増えたかというと、そうは思いません。体外受精は確かにお金がかかりますが、これでなければ赤ちゃんは無理だという人はお金を工面して、何としてでも来院してきます。助成金の手助けで初めて体外受精が可能になった人はそれほど多くはないと思います。

インタビュアー : 診療時間帯が一般の病院に比べてやや遅いのですが(午後3時から9時。ちなみに午前中は体外受精を行っている)、患者様は仕事をお持ちの方が多いのでしょうか?

菅生先生 : まずお願いがあります。最近「患者様」という表現が流行っていますが、私は好みません。昔ながらの「患者さん」という言葉を使わせてください。勘違いしている病院が多いのですが、「様付け」は決して医療サービスではありません。真の医療サービスとは「様付け」で呼んだり事務の対応を「馬鹿丁寧」にしたりすることではなく、ましてや病院の中をホテルのように豪華にすることでもありません。それは医療の本質とは無関係なピントはずれの行為です。本当の医療サービスとは「高度な医療技術を提供する」こと、分かりやすく言うと「きちんとした診察・治療をする」ことです。この当たり前の事実が無責任なマスコミの流す情報で消されています。患者さんは病院に何を求めるべきなのか、馬鹿丁寧な対応やホテルのような設備なのか、あるいはそうではなく、病気をきちんと治す医療技術なのか、この点を再考すべきです。決してマスコミの無節操な情報におどらされてはいけません。さらにもう一つ、「看護師」が標準語になってしまいましたが、これも考えるところがあって、昔ながらの「看護婦」という表現を使わせていただきます。
さて話を戻しましょう。このような時間設定も当院が日本で初めてです。これは不妊症だからという訳ではありません。実は医療とはこういうものなのです。多くの病院が朝9時から夕方5時ですが、それで誰が病院に行けるでしょう?
関連したことをもう一つ話します。うちは私一人で診察しているのですが、休診日がありません。カレンダー上は木曜を休診にしていますが、その日は腹腔鏡の手術を行っており、手術終了後、夜から病院を開いています。したがって私は年末年始もゴールデンウィークも休みなしです。大変と思うかもしれませんが、きちんとした不妊症をやろうとすると、どうしても休みなしになります。今日が受精に一番良い日だけど病院が休みだから明日にしましょうという訳にはいきません。
ここは私の病院なので自分の望む医療が行えます。勤務医の時はそれができませんでした。ここの病院で行われている診療が「本当の医療だ」と思っています。

インタビュアー : 不妊専門外来ということで、検査の面で特に気を配られていることはありますか?

菅生先生 : 現代の不妊症は進んでいます。不妊症は、最初に色々な検査を行って悪いところを見つけ出し、検査類がすべて終わってから治療に移るのですが、治療の段階になると、例えば「卵の成長」などが大事になってきます。卵の成長を例に出してお話しすると、以前は経膣エコー(膣から診る超音波)で卵を診て、その所見で今日の治療内容を決めていました。しかし今は採血によるホルモンデータです。来院したらすぐに採血を行い、結果が出るまで待ってもらい、そのデータを参考にして今日の治療内容を決める。このように変わってきています。したがってホルモン検査を外注に出すのは無意味であり、ホルモン検査の機械は必須になります。
昔、ある病院で体外受精を教わった時のことですが、その病院にはホルモン検査の機械が3台も設置されていました。3台ともフル稼働の状態です。考えてもみてください。当時は病院内でホルモン検査をするという発想がなかった時代です。ホルモンは外注、結果が出るのは1週間後、その結果だって正直なところそんなに参考になるはずがない、教科書に「やるのが良い」と書かれているからとりあえず行う。そんな時代に3台も機械を備え付け、それらがフル稼働しているのです。その先生に「本当にこんな検査が必要なのですか」と質問しました。返答は「ホルモン検査をやらない体外受精は体外受精じゃないよ」でした。当時はその意味が良く分からなかったのですが、今は分かります。不妊症にホルモンアッセイの機械は必須です。

インタビュアー : 現在のクリニックを開院されて以来、アクセスをご利用いただいておりますが、最もお役に立てている点を教えてください。

 

菅生先生 : 私は開院当初からアクセスを使っています。これを選んだ理由ですが、これから話すことは決してお世辞ではないのですが、機械を選定する時に色々なメーカーのものを試験的に使ってみました。その結果分かったことは、例えばあるホルモンを測定するとして、そのホルモンの測定可能範囲が5〜1,000だとします。その場合、中央付近の300〜500〜700辺りはどのメーカーのどんな機械でも正確な結果が出ます。それは当たり前のことで、そうでなければ製品として販売できません。問題点は5あるいは1,000、このシビアな領域の測定です。実際のホルモン量が5の時にきちんと5に出るかということです。こういうところで機械の真の実力が分かるのですが、ここがメーカーによって違いました。さらに言うならば、保証外の3がきちんと3と出るかどうかです。ここまで要求すると、メーカーとしては厳しすぎるとお思いでしょうが、最先端の医療の現場はここまで求めます。
さて結論ですが、アクセスだけがきちんと出たのです。他の機械は無理でした。これがアクセスを採用した理由です。
もう一つアクセスの長所をお話しします。実際に使い始めて分かったのですが、アクセスのオペレーション(保守・管理の操作)は素直で分かりやすく設計されています。昨今コンピュータの「某ダメOS」が世界中に広まっている影響で、あのOSの様なシステム設計が良いデザインだと勘違いしている「ダメ・エンジニア」が多数育ってきました。そういう人がシステムを設計するので、どうしようもないひどいシステムが世の中にはびこっています。しかし幸いなことにアクセスの設計はまともです。
誉めてばかりでは提灯記事になってしまうので悪いところもお話します。あの空冷ファンの音はどうにかならないのでしょうか。うちは検査室が奧にあるので診察室には音が聞こえてきませんが、多くの医院は診察室の傍らに検査の機械を置きます。そうなると患者さんとの会話が大変です。先ほどアクセスのソフト設計者はまともだと言いましたが、ハードの設計者はだめですね(笑)。
もし今後、何らかの理由でホルモンアッセイの機械を再導入する時はやはりアクセスにするでしょう。ゴマすりではありません。

インタビュアー : 検査結果については先生から患者さんに説明なさいますか? 一般的に検査結果はなかなか患者さんにご理解いただきにくいのですが、特別なコツがあったら教えてください。

菅生先生 : 前にもお話ししましたが、不妊症で一番大事な検査はホルモンです。ですから毎回の診察ごとに私がデータ内容を説明しています。「理解しにくいが、特別なコツは」という質問ですが、確かに難しいです。私なりの注意点を述べると

  1. 特に大事なところだけを間引いて話す。本来話すべき内容が10あったとしたら実際に話す内容は1か2ぐらいにおさえます。半分の5も話してしまうと、患者さんは何がなんだか分からなくなります。
  2. 丁寧に話さない。時間をかけない。とにかく短い時間で終わらせる。丁寧にあちらこちらも話し始めると、患者さんはもう分からなくなります。
  3. 前回説明してあっても、もう一度繰り返して話す。何度も繰り返すことで患者さんはやっと理解し始めます。
  4. 先の見通しを最初に話しておく。例えば、排卵誘発剤の注射を使って卵を成長させるケースを考えてみましょう。大事な点は誘発剤の注射の量をどのくらいに設定するかです。少なすぎると効果が出ないし、多すぎると副作用が出てきます。卵の熟しの程度はE2(エストラジオール)というホルモンで分かります。卵が熟す程にE2が増加していきます。卵を穏やかに成長させる時はE2が毎日200ぐらいずつ増加するようにもっていきます。つまり、そうなるように誘発剤の量を調節します。さて最初に患者さんに説明する時に上記のこと、特にE2の増加は1日あたり200が好ましいことを話しておきます。そして診察毎に採血をして検査伝票はすべて患者さんに手渡しします。このようにすると、患者さんは治療(卵の成長)が順調に進んでいるか、自分で判断できるわけです。もしE2が100しか増加しない場合は、こちらから細かいことを説明せずに「誘発剤を増やしましょう」、この一言で患者さんは納得します。または患者さんの方から「誘発剤を増やした方が良いのではないですか」と言ってくる方もいます。ホルモン検査を前面に据えて最初に適切な説明をしておくと、このように、素人の患者さんがお医者さんを越えるレベルの発言をすることも起こりうるのです。

インタビュアー : 開院前の勉強会のときから、すばらしいチームワークを感じていましたが、チームワークを保つために何か特別な活動を行っていらっしゃいますか?

菅生先生 : そうですね、職員を厳選することと教育です。「厳選」は当たり前で、説明する必要はないでしょう。次の教育ですが、立ち振る舞いやしゃべり方ではありません。そこを規制するとマニュアル人間になってしまいます。マクドナルドの対応ですね。教育の具体的な内容は不妊症に関する正しく深い知識を覚えてもらうことです。 うちの病院は「勉強会」や「ガイダンス」という会を開いており、患者さんとご主人は必ずこの会に出席してもらいます。これは義務であり、これを受講しないと先の治療には進めません。そしてこの会に出席することで不妊症に必要な知識を覚えてもらうようにしています。実はうちに通院している患者さんとご主人は、本人は気がつかないでしょうが、一般の婦人科のお医者さんよりも豊富な不妊症の知識を持つようになるのです。 さて話を戻して職員の教育ですが、職員にも「勉強会」と「ガイダンス」の出席を義務付けています。それがためにうちの看護婦や事務員も、普通のお医者さん以上に不妊症の知識を持っています。良いチームワークを作ろうとは思っていませんが、第三者からそのように見えるならば、この辺が理由なのでしょう。

インタビュアー : 最後に先生のお仕事の中で、今までで一番幸せだと感じられたことはどんなことでしょうか?

菅生先生 : 自分の病院を開いた時です。色々な制約がなくなって、やっと自分のやりたい医療ができるようになりました。これが一番うれしいことです。

インタビュアー : 本日はお忙しい中ありがとうございました。

2006年6月

すごうウィメンズクリニックロゴ

すごうウィメンズクリニックWebリンク
http://sugo-womens-clinic.com/



 

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