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第13回 問題と解答

問題

第13回
CASE 1 - 4 における 1 〜 9 の細胞同定を行ってください。

各設問の選択細胞
1. 骨髄芽球
5. 桿状核球
9. 好塩基球
2. 前骨髄球
6. 分葉核球
10. 単球
3. 骨髄球
7. 前単球
4. 後骨髄球
8. 幼若好酸球



解説

今回のねらい

今回は末梢血、骨髄からの細胞同定を試みました。末梢血では、単球が分葉した場合の分葉核球との鑑別を提示し、水溶性の性質から細胞質の顆粒が抜けだして空胞化する好塩基球と重症感染などで細胞質に空胞がみられる好中球を提示しました。骨髄ではともに芽球から分化したばかりの前骨髄球と前単球の鑑別また、好酸性と好中性の幼若型細胞の鑑別に着眼してみました。
前骨髄球と前単球について以下の通り、鑑別のポイントを記述します。
【前骨髄球】
細胞径20μm大、@核偏在(ゴルジ野の発達) A核形不整は少ない  B核小体あり  
Cアズール顆粒は大きく大小不同
【前単球】
細胞径22μm大、@核はほぼ中心性  A核形不整は顕著  B核小体が明瞭(大きくて数も多い)  
Cアズール顆粒は小さい   ( ゴルジ野はみられるが核形不整などで隠れてしまい不明瞭となる)

  • Case1(BM-MG1000)
    case1
  • (正解と解説)
    【正解】 1.分葉核球  2.単球
    【解説】 
    細胞径は1.が13μm大、2.が16μm大で2.が大きく、双方ともに核に分葉がみられますが、2.は核網(クロマチン)が繊細で右縁には不整とうねり状を認め、細胞質にはくすんだ色調と空胞を有することから1.の分葉核の好中球に対して単球に同定しました。

 

 

  • Case2(BM-MG1000)
    case2
  • (正解と解説)
    【選択細胞】  3.分葉核球  4.好塩基球
    【解説】 
    細胞径はともに13μm大ですが、通常は3.の方が大きいようです。4.は細胞質に空胞を認め(水溶性のため)、黒紫色の顆粒が核の上にも存在することから好塩基球と同定しました。3.は空胞を認めますが、こちらは重症感染症などによって細胞質に変化がもたされた分葉核球と思われます。好中球の顆粒は二次顆粒または好中性顆粒ともいわれ、通常は細胞質のなかに存在し、核の上には見られることは少ないようです。

 

 

  • Case3(BM-MG1000)
    case3
  • (正解と解説)
    【選択細胞】  5.前単球  6.骨髄芽球  7.前骨髄球
    【解説】 
    6.の細胞は、細胞径が15μm大でN-C比も高いことより骨髄芽球と同定しました。5.と7.は20μm大で6.より大型であり、今回のねらいから両者は異なる細胞として5.を前単球、7.を前骨髄球と同定しました。

 

 

  • Case4(BM-MG1000)
    case4
  • (正解と解説)
    【選択細胞】  8.骨髄球  9.幼若好酸球
    【解説】 
    8.は細胞径が17μm大、9.が18μm大です。8.はCASE3.の前骨髄球に比べると細胞質の顆粒は小さく二次顆粒と思われ、核網は祖鋼になっているので骨髄球(好中球)に同定しました。9.は細胞質が塩基性で顆粒がほとんど見られませんが、本来ならば大型の好酸性顆粒を有しているはずの細胞と思われます。従って、9.は未熟または幼若好酸球として同定しました。(第11回のCASE-6.を参照下さい)

 



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