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第24回
CASE 1 の細胞像を確認して1 〜 10 の細胞の同定を行ってください。

  • Case1
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  • BM-MG×1000
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  • BM-MG×1000

CASE 1の選択細胞
@ 骨髄芽球
D 桿状核球
H 好塩基球
A 前骨髄球
E 分葉核球
I 好酸球
B 骨髄球
F リンパ球
J 赤芽球
C 後骨髄球
G 単球



CASE 2 の1 〜 4 の細胞像を確認して考えられる病型を選択してください。

  • Case2
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  • PB-PO×1000
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  • PB-PO×1000

CASE 2の選択病型
@ AML-M0
D AML-M4
A AML-M1
E ALL
B AML-M2 C AML-M3



今回のねらい

今回は骨髄の顆粒球系細胞の鑑別とPO染色の応用編です。顆粒球系細胞の分化・成熟については以前に解説致しましたDiggs ら(1956)の “血球の分化・成熟に伴う一般的原則” に従って同定しましょう。
特殊染色については、PO染色の応用編として白血病の病型を考えることに挑戦しました。白血病の光顕的診断において、MG 染色がスクリーニング検査とすれば、PO染色はAMLとALLを鑑別する上で極めて重要な役割を果たします。




解説

  • (BM-MG×1000)Case1
    case1
    (BM-MG×1000)
    case1
  • (正解と解説)
    【正解】1. 分葉核球、   2. 後骨髄球、   3. 赤芽球、
    4. 後骨髄球、   5. 分葉核球、   6. 分葉核球、   7. 桿状核球、
    8. 骨髄球、   9. 桿状核球、   10. 前骨髄球

    【解説】 

    主に顆粒球系細胞の成熟過程を追ったもので、はじめに最も大きく好塩基性の細胞質に粗大な一次(アズール)顆粒を有する前骨髄球(10)を確認します。それよりも小さくほぼ類円形の核を示す骨髄球(8)の細胞質は淡橙赤色で二次顆粒を有し、さらに分化・成熟すると核の陥没が出現し、それが強くなると分葉へ様変わりすることになります。また、核形の所見から核の短径と長径比(*が1/3以上は後骨髄球(2・4)、1/3未満は桿状核球(7・9)として同定します。 桿状核球の核は弓状に湾曲し、分葉核球の核はくびれて分葉傾向を示します。
    分葉核球の同定基準(**は、1).核の最小幅部分が最大幅部分の1/3未満であること 2).核の最小幅部分は赤血球の約1/4(約2μm)未満であること 3).核は重なり団子状を呈する場合になります。また、3の細胞は、核がすでに濃縮傾向にあることから正染性赤芽球としました。

    (*小宮正文:図説血球のみかた.第8版.南山堂.1988)
    (**日本臨床衛生検査技師会.血液形態検査ワーキンググループ.1996)



  • (PB-PO×1000)Case2
    case2
    (PB-PO×1000)
    case2
    (PB-PO×1000)
    case2
    (PB-PO×1000)
    case2
  • (正解と解説)
    【正解】 急性骨髄性白血病(AML)の芽球がPO染色に反応した細胞像です。
    1. AML-M1、   2. AML-M2、   3. AML-M3、   4. AML-M4

    【解説】 
    • AML-M1の症例で、増殖するほとんどの芽球に対してPO反応は弱陽性を呈しています。本症例は、未分化型AMLとしてPO反応の陽性態度はさほど強くありません。
    • AML-M2の症例で、分化傾向が顕著なためPO反応は強く強陽性を呈します。
    • AML-M3の症例で、増殖する異常な前骨髄球はAMLのなかで最も強いPO反応を呈します。また、それは細胞質にベタッとした染まり方が特徴です。正常の前骨髄球においてもPO反応は強いのですが、腫瘍性細胞ほど強くはありません。
    • AML-M4の症例で、骨髄系(顆粒球系)と単球系が混在したものです。PO反応は骨髄系細胞には強陽性、単球系細胞には陰性から弱陽性の活性を呈します。従って、中倍率で観察しますと、陽性と陰性所見が混在した反応像を認識することができます。



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