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「ネットで形態」 マンスリー形態マガジン

問題

第45回
問題 1
末梢血の細胞所見をリストより選んで下さい。

(デジカメ撮影)

PB-MG×1000    
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選択細胞
@ 桿状核球 A 分葉核球  B リンパ球 C 単球 
D 前骨髄球 E 骨髄球   F 後骨髄球  G クリオグロブリン
H フイブリン糸  



問題 2
骨髄のPAS染色所見から考えられる細胞をリストより選んで下さい

(アナログ撮影)

選択細胞
@ 好中球 A 好酸球 B 好塩基球 C 単球
D 骨髄芽球 E リンパ芽球  F 幼若赤芽球 G 成熟赤芽球



今回のねらい

今回は末梢血の細胞所見と特殊染色に挑戦します。
末梢血では、鑑別を要する細胞とアーテイファクト(人工産物)を提示しました。
形態検査は採血行為や使用する抗凝固剤(EDTA塩)によってアーテイファクトや形態変化をもたらすことが多々あるため注意を払い、そのような変化を認識した上で形態診断に挑なければなりません。
特殊染色は前回に続きPAS染色の判定に挑みます。
PAS染色における所見の広さと臨床的意義にさらに注目してみましょう。

 



解説

問題 1

( PB-MG ×1000 )

(正解と解説)
【正解】

(CASE A)  1-C単球 2-C単球 3-@桿状核球 4-Bリンパ球
(CASE B)  5-Hフイブリン糸
(CASE C)  6-E骨髄球 7-C単球

【解説】

(CASE A)
1.2.は同系細胞で、4つのなかで最も大きく(18μm大)で核形不整がみられ、核網工は繊細で、灰青色の細胞質には微細顆粒や空胞がみられることより単球に同定しました。3.はクロマチンが弱いながらも結節がみられ棒状の形状より桿状核球に同定しました。少し低顆粒気味かも知れません。4.は小リンパ球に同定しました。
(CASE B)
5.は微小集合体のフイブリン糸の析出です。原因として、採血不良によるものや抗凝固剤(EDTA)の混ぜ具合が不十分だった可能性が考えられます。この微小集合体に血小板が付着すると偽性血小板減少を来たし、また白血球数にもバラツキをもたらします。
(CASE C)
6.は核の偏在傾向より前骨髄球に類似していますが、それに比べると細胞径16μm大の小型で、細胞質の好塩基性は消失し、二次顆粒がみられることより骨髄球に同定しました。7.は1.2.と同様で単球に同定しました。


問題 2

( PB-MG ×1000 )

(正解と解説)
【正解】

(CaseA.B.C)  1-@好中球 2-@好中球 3-C単球 4-B好塩基球

【解説】 

(CaseA.B.C)
骨髄における正常細胞のPAS染色の反応を提示したものです。
1.2.は好中球の陽性の反応態度です。4.は好塩基球です。本細胞は水溶性の性質により染色の過程で顆粒が溶出し空胞化してみられますが、陽性顆粒は結構強い顆粒状にみられます。リンパ球(Aの1時方向)や単球(3)は陰性になります。

( PB-MG ×1000 )

(正解と解説)
【正解】

(CaseD.E.F)  5-Eリンパ芽球 6-G成熟赤芽球 7-F幼若赤芽球 8-D骨髄芽球

【解説】 

(CaseD.E.F)
骨髄における芽球のPAS染色の陽性所見を提示したものです。
5.は点状〜ドット状に強陽性のリンパ芽球で、この染色態度はリンパ芽球に特徴的でALLの診断に有効となります。TよりもBリンパ芽球の方が陽性率が高いようですが両者とも陰性例もあります。6.は びまん性陽性の成熟赤芽球、7.は顆粒状陽性の幼若(未熟)赤芽球ですが、赤芽球はこのように幼若型と成熟型の染色性が異なります。本例はM6aの症例です。赤芽球の陽性は腫瘍性を疑う所見になりますが陰性例もあります。8.は骨髄芽球に微細顆粒状陽性を呈したものですが、通常は陰性が多いようです。



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