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ホルマリン固定パラフィン包埋(Formalin-Fixed Paraffin-Embedded: FFPE)組織は、最も一般的にアーカイブされる組織標本の一つで、アメリカではルーチンでの遺伝子検査に使われ始めつつあります。しかし、既存抽出法は操作が煩雑で長時間かかることや、得られる核酸の品質の障害から、遺伝子検査への普及は限定的です。Agencourt FormaPureは独自のSPRIテクノロジーによりFFPE切片から全核酸(ゲノムDNAおよびRNA)*を抽出・精製する試薬キットです。キットに含まれるSPRI磁性ビーズは大きさと形状が均一であるため、再現性の高い結果を産生します。また、均一で微小なSPRI磁性ビーズは、既存のカラム法に比べて核酸との結合表面が洗浄バッファーに露出する確立が高いため、高純度の全核酸を精製することができます。さらにSPRI磁性ビーズは均一で微小なために核酸との結合面積が大きいため、高収量の核酸が得られます。また、SPRIテクノロジーは人体や環境に有害なキシレンやフェノールなどの有機溶剤の使用を必要とせず、組織切片から全核酸を約6時間で精製することが可能です(詳細なプロトコールはこちら)。 *本製品は研究用です。体外診断薬ではありません。
高純度 FormaPureで抽出・精製したRNA*の吸光度比は1.79〜1.83(260/280nm)および1.06〜1.21(260/230nm)でした(Table 1.)。アジレント社バイオアナライザによる評価結果(Figure 1.)でも、高純度なRNAが高い再現性で抽出精製されていることが分かります。 *RNAのみ抽出・精製用のプロトコールに従い、サンプルは全てDNaseI処理を行いました。
Table 1. ラット肺FFPE切片からFormaPureを用いて抽出精製したRNAのデータ。10ミクロンの切片を用い、5回のリプリケート実験を行った。サンプルはすべてDNaseI処理したもの。
Figure 1. 上表(Table 1.)で得られた5つのRNAを、アジレント社バイオアナライザで解析した。 高収量 FormaPureは他の試薬キットに比べてより多くの核酸を抽出精製できます。
Table 2. 他社試薬キットとFormaPureを比較した。10ミクロンのラット肝臓由来のFFPEサンプルから抽出精製した核酸について、β-アクチンを指標とし、real-time PCR定量からDNA濃度を算定した結果、他社キットの約5倍の収量であった。
Figure 2. 上記実験でのreal-time PCR定量のリードアウト図。
Figure 3. real-time PCR定量から得たCt値の比較。他社試薬に比べて、Ct値が低い。 断片化された核酸の回収 ホルムアルデヒドによる固定は、核酸および蛋白質などの組織成分間のランダムなクロスリンクを引き起こします。FormaPureには独自の脱クロスリンク剤が試薬内に含有されています。また、抽出される核酸の品質はホルマリン固定処理のプロセスやサンプルの保存状態など様々な要因の影響を受けますが、Figure 4.ではFormaPureが異なる組織由来および保存年数の試料から核酸を抽出したことを確認しました。
Figure 4. 6ヶ月間保存のヒト肝がん組織、1年間保存のヒト結腸ガン組織、および2年間保存のヒト肺組織(各々5ミクロンの切片)から抽出精製したDNAおよびRNAをテンプレートとして、GAPDHの300bpのアンプリコンをPCR反応で増幅し、2%のアガロースゲル電気泳動で確認した。各々Lane 9はネガティブコントロール。 操作ステップ
AとBのステップでは非キシレン溶剤およびプロテナーゼKにより、パラフィンと組織切片を溶解する(AとBの前処理は自動化した場合もマニュアルによる操作が必要)。このステップで脱クロスリンクも行う。
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