| 「若き分子生物学者に贈る言葉」
演者
名古屋大学大学院医学系研究科神経情報薬理学講座教授 貝淵 弘三 先生
低分子量G蛋白質Rhoファミリーによる細胞形態や、細胞極性を制御する分子機構でご著名な貝淵先生をゲストスピーカーにお迎えします。今回は細胞内情報伝達系のご研究に加え、「そのような立場にはない」とのところを是非にとお願いし、「これからの分子生物学者が生き残る術」についてもご講演いただきます。日常の研究過程において、さまざまな課題や不安と直面し、それらにチャレンジし続ける研究者の皆様へのエールとなれば幸いです。
【貝淵先生より】
若手研究者、特に大学院生の不安は果たして分子生物学で食べていけるか、言い換えれば教育職や研究職などの職につけるかということだと思います。分子生物学会の学生会員は6,100人だそうです。このうち博士課程の学生の正確な数はわかりませんが、仮に3,000人としましょう。3年在籍するとすれば1学年当たり約1,000人ということになります。非学生会員が約9,800人です。30年間職に就くという前提で考えると年間330人程度の空きポストが理論上あることになります(ちょっと多めに見ている感じはしますが)。そうすると競争率は3倍強ということになります。この数字には現在、問題になっているポスドクの数は考慮されていません。考えるのはいやかもしれませんが、皆さんはこの3人に1人という狭き門を通らなければなりません。競争は人生のすべてではありませんが、ある程度は避けて通れないものです。 本セミナーでは、若き分子生物学者が楽しく生き残れる知恵についてお話しできればと思っています。 |