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検査技師のためのマンスリー形態マガジン

症例12 末梢血液像ですが、考えられることは何でしょうか。
20歳代、白血球56,000/μl、単球3,920/μl、
好酸球4,480/μl、好塩基球2,800/μl。
 解説と解答

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Q1.考えられる所見を選んで下さい。

  1. 正常の形態である
  2. 巨大化現象がみられる
  3. ペルゲル(Pelger)様の核異常がみられる
  4. 顆粒球系の成熟段階がうかがえる
  5. 好中性顆粒球が低顆粒気味である
 

Q2.追試に必要な検査所見を選んで下さい。

  1. ペルオキシダーゼ(PO)陰性の顆粒球
  2. ペルオキシダーゼ(PO)陽性の顆粒球
  3. エステラーゼ(EST)陽性の単球
  4. アルカリフオスターゼ(ALP)低値の好中球
 

Q3.考えられる疾患を選んで下さい。

  1. 反応性疾患
  2. 急性骨髄性白血病(AML-M2)
  3. 慢性骨髄性白血病(CML)
  4. 慢性骨髄単球性白血病(CMML)
  5. 骨髄異形成症候群(MDS)



【ねらいと解説】

白血球著増(56,000/μl)に伴う顆粒球系の分化段階にみられる形態と血球の絶対的評価です。

【末梢血液像の所見】

末梢血液像は、好中性顆粒球系の分化段階と好酸球(9時方向)、好塩基球(3時方向)がみられます。中央には2個の大型な幼若顆粒球がみられますが前骨髄球でしょう。
よく観察しますと、好中性顆粒球は全般に低顆粒気味です。
白血球著増により、絶対数も増加の傾向にあり成書より単球が200〜800/μl、好酸球が、0〜500/μl、になりますので本例は著増しています。
芽球の増加はないようですので、本例が骨髄増殖性疾患であることをうかがわせているものかも知れません。

【追試に必要な検査と考えられる疾患】

各特殊染色が列記されていますが、上記の疾患を疑うとすれば、アルカルホスファターゼ(ALP)染色を行い、その活性(陽性率、陽性指数)を確認することになります。本例は低値でした。
従って、慢性骨髄性白血病(CML)の診断になります。ただ、単球の増加(>1,000/μl)については慢性骨髄単球性白血病(CMML)を否定することになりますが、それは形態異常を認めることやNAP染色が正常であることで鑑別されます。

【解答】

Q1. 4, 5
Q2. 4
Q3. 3

【正解率】

Q1. 45%
Q2. 90%
Q3. 75%

 


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