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2.ズダンブラックB(SBB)染色

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【原 理】
有機溶媒に溶解した脂質色素は、脂質溶媒よりもはるかに細胞質内の蛋白と結合した脂質に溶解性が高いことより染色される。本染色過程はイオン結合による他の染色法と異なり、単純な物理的現象であり、さまざまな脂質を染め分けることはできない。ちなみに本染色法で染め出される脂質はリン脂質といわれている。


【臨床的意義】
MPOは酵素活性を証明するものであり、SBBは脂質の存在を示すもので、本質的には全く異なるが分布状態に高い相関が認められるため、顆粒球系細胞のマーカーとして有用である。経験上AMLの症例のなかでその陽性率を比較すると、MPOよりもSBBのほうが高い陽性率を示すことが多い。


【染色法】
Sheehan-Storey変法が普及しているが、著者らは検討の結果、以下の点を改良して実施している。
固定にホルマリン蒸気が使用されているが、背景にシワがよったり、微細色素が沈着するので5%グルタールアルデヒド・70%メタノールを使用している。また、過剰の色素の除去は従来よりメタノールが使用されているが、一部陽性顆粒に脱色もみられるので70%エタノールもしくは純エタノールの方で良好な成績を得ている。


【ワンポイント】

  • 陽性顆粒の脱色傾向を防止するため、過剰な色素除去(70%エタノール)の時間は厳守すること。
  • 後染色は若干長めにするか、ギムザ染色液を若干濃いめにするかで調整する。

【血液細胞におけるSBB反応の染色性】
細胞  染色性  細胞  染色性 
骨髄芽球 ± 前赤芽球
前骨髄球 +〜 塩基性赤芽球
骨髄球  +〜 多染性赤芽球  − 
後骨髄球 +〜 網赤血球  − 
桿状核球 +〜 赤血球  − 
分節好中球  +〜  巨核球 ± 
好酸球  +〜  血小板 ±
好塩基球  −〜+  リンパ球  −〜± 
単球 −〜+     


図1 骨髄 SBB反応


[AML(M1)の症例]
出現する芽球の95%に対し、SBB反応に58%の顆粒状陽性を呈し、骨髄芽球の集団が考えられM1と診断した.
Sheehan-Storey変法
【陽性顆粒:黒色〜黒褐色】


形態学からせまる血液疾患 阿南建一ら  (株)岡山メディック、(株)近代出版 1999年


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