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「ネットで形態」 血液形態自習塾 第3部
 造血器腫瘍の診断〜ソフトに解析する戦略〜

1)反復性遺伝子異常を伴うAML

(3)病的好酸球を伴うM4(M4Eo)

  inv(16)(p13.1q22) or t(16;16)(p13.1;q22)/CBFB-MYH11

芽球と単球のほか病的な好酸球(1時、5時、6時)がみられる。

  • 【所見】
  • 骨髄の芽球は20%以上
  • 骨髄(顆粒球)系と単球系の混在(各20%以上)
  • 病的好酸球≧5%(NEC);粗大黒褐色の顆粒
  • PO染色:骨髄系(強陽性)、単球系(陰性〜弱陽性)
  • EST二重染色:骨髄系(クロロアセテート陽性;青色)
    単球系(ブチレート陽性;茶褐色)
  • 末梢血の単球数5,000/μL以上
  • 顆粒球系(CD13,33)と単球系(CD4,CD14,CD11b/c)陽性
  • 頻度:AMLの10〜12%(若年性に多い)

  • 【ポイント】
  • 骨髄の芽球が20%以上、顆粒球系と単球系の混在、病的な好酸球の増加がポイントである。

PO染色に各種陽性がみられる。芽球(6時、12時)、病的好酸球(5時)、単球(9時、11時)。

EST二重染色にて単球(茶褐色)と顆粒球系 (青色)の混在がうかがえる。



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