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検査技師のためのマンスリー形態マガジン

Q7. 末梢血の細胞同定を行って下さい。 解答と解説

 
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選択
A 癌細胞
B 血管内皮細胞
C 真菌感染
D フイブリンの析出
E クリオグロブリン血症
F 正常

【ねらいと解説】 

採血不良やアーテイファクトとして末梢血にみられる現象を取り上げました。
@採血不良にてフイブリン糸が析出して、そこに血小板が付着したようです。血球計数装置では、血小板は減少し、白血球数も安定しないようです。偽性血小板減少症の1つにあげられます。
A血小板類似物質としてクリオグロブリンが出現したものです。この物質は血球計数装置にて、1個1個では血小板にカウントされ、集塊をなすと白血球にカウントされるようです。従って、偽性血小板増加症、偽性白血球増加症を引き起こします。高蛋白血症(骨髄腫)の検体を冷蔵保存した場合にみられます。
B採血不良にて血管内皮細胞が剥がれて出現したものです。その周囲には血小板が付着し、血球計数装置では偽性血小板減少症を引き起こします。また、内皮細胞は白血球にカウントされることもあるようです。
C高カロリー輸液療法(IVH)から採血が行われた時にみられたものです。輸液挿入部分に真菌の感染が発生したもので、胞子状のものは血球計数装置にて血小板にカウントされることがあるようです。

【解答】

@ D.フイブリン糸の析出、A E.クリオグロブリン血症、B B.血管内皮細胞、C C.真菌感染

【正解率】

@ 100%   A 100%   B 85%   C 100%

 

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