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Vol.29:福岡リハビリテーション病院 血液学検査にもPRT、より効率的な運用に 患者満足の向上への取り組みを支える看護師との業務連携

病院外観 福岡リハビリテーション病院(福岡市、228床) は、主に整形外科や脳神経外科を専門に、検査による早期発見、治療、リハビリテーションに至るまで、医師とメディカルスタッフが全力で取り組む。検査部臨床検査では、従来より生化学自動分析装置AU680に採用していた検査実績課金方式(PRT) を血液学検査にも広げ、業務の効率化を図ることで患者満足の向上に努めている。

 同病院は、一般急性期医療のほか、地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟を備え、近隣の大学病院の後方病院としても機能。経営品質、顧客重視のためにISO9001を取得し、さらに医療機能評価も取り込んでいる。病院の方針に同検査部も呼応。患者満足の向上への取り組みを支えるのが、業務の効率化そして看護師との連携だ。


コストの無駄や在庫管理の手間を省く

 機器のリースや購入は、試薬の在庫管理が必要で、予期せぬ修理など、毎月の検査収入に連動しないコストが発生しかねない。PRTは、初期コストなしで最新の分析装置や検査システム、保守サービスが得られるベックマン・コールターならではのソリューションだ。あらかじめ契約する各検査項目1テストあたりの価格にしたがって検査結果を報告した分のみ支払うので、収支の変動要因は検体数のみで、収支状態を把握しやすい。
夜間・休日の緊急検査は、AU680やDxH800の操作性が良いこともあり、看護師が対応している。そのため、万一の故障が気がかりだったが、PRTでは定期メンテナンス時に消耗品の予防交換が実施されることもあり、安心して業務に集中できる。また、不透明になりがちな精度管理や再検査によって生じるコストの管理の必要がなく、試薬の発注や在庫管理の手間を軽減できる点もPRTの魅力だ。


DxH800で血液学PRTを導入

 血球計数装置DxH800と血液学PRT を導入したことで、コストを気にせずに3濃度のコントロール血球を用いた精度管理プログラムに参加できるようになった。ベックマン・コールター独自の施設間精度管理保証プログラム「IQAP(Interlaboratory Quality Assurance Program)」では、参加している他施設のDxH800測定データと比較した相対的評価を行うため、個々の検査室単体では得られない正確かつ精密なデータの確認ができる。同検査部では昨年7月から毎月1回、継続的に行っており、常に良好な結果を得ているという。
同検査部は6名のスタッフが交代制ですべての検体処理を担当するほか、採血やエコー検査業務にも参画している。白石律子主任は、「迅速でより精度の高い検査を目標に、検体検査は採血後30分以内に結果を報告している」と話す。患者検体をDxH800の5本ラックに搭載してセットするだけでスタートがかかる簡易な運用性や、精度の高いフラグやメッセージ情報、看護師でも検査結果を臨床医に一次報告ができるデータ信頼性によって、どのようなスタッフ体制でも検査業務を止めることのない、効率的な運用を実現した。また、装置上部には警告灯(LEDビーコン) が配置されており、装置の状態や注意すべきアラートの発生を知らせる。処理状況を視覚的に認識できるので、夜間・休日の看護師でも安心して使用できるようになった。

左から白石主任、亀井、山口の各氏左から中原、栗田、小松の各氏
新


チーム医療や患者満足の向上への取り組み

新人看護師にDxH800の操作手順を説明 夜間・休日の緊急検査を行う看護師に対しては、DxH800、AU680など緊急検査用機器の操作マニュアルを作成し、機器の構造、操作手順、検査データの見方・注意点、メンテナンス方法などを分かりやすくビジュアルでまとめている。さらに新人看護師が入職した際には、同検査部は新人研修として、各検査機器を対象に1回30分、トレーニングを行う。
また、医師や看護師など他職種との連携によるチーム医療にも努める。AU680およびDxH800を採用し、検査の迅速化・省力化を図れたことで、NST(栄養サポートチーム)の活動にも取り組んでいる。また、TQM(Total Quality Management)活動にも力を入れており、患者向けの検査説明用の資料を作成し、病棟の手の取りやすい場所に設置するなどし て、コミュニケーションの促進を図っている。

(THE MEDICAL & TEST JOURNAL 2015 年7月1日第1314 号掲載)

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