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第8回 問題と解答

問題

CASE 1-4における 1〜9の細胞同定を行ってください。

 


各設問の選択細胞
1.骨髄芽球
2.前骨髄球
3.骨髄球
4.後骨髄球
5.桿状核球
6.分葉核球
7.好酸球

8.好塩基球
9.単芽球
10.前単球

11.単球
12.巨核芽球
13.前赤芽球




解説

今回のねらい

今回は顆粒球と単球を中心に鑑別を要するポイントに挑戦してみたいと思います。
形態診断は定性的な同定になりますので、それを定量的に試みるにはこれから同定する細胞に対してよく似た(対照)細胞を周囲に並べて、核・細胞質の異なる所見を捉えながら診断に結びづけるようにします。これが鑑別のポイントになる訳です。
顆粒球と単球の場合は、桿状核球・分葉核球に対して桿状化や分葉化した単球が鑑別の対照になります。形状は類似しても、大きなポイントとして好中球のクロマチン構造(核網)は結節状を呈するのに対して単球は繊細網状を呈することになります。

 

  • Case1(PB-MG1000)
    case1
  • ともに顆粒球系と赤芽球系の芽球として鑑別を要する細胞です。大きさは前赤芽球の方が大きく、クロマチン網工は骨髄芽球の方が繊細になります。大きさは中央の好中球の約13μmを目安にします。

    細胞1
    【選択細胞】 13.前赤芽球
    【解説】  クロマチン網工は顆粒状で核はほぼ中心性、核小体はありますがはっきり見えません。細胞質の好塩基性は強く突起も認めることから前赤芽球に同定しました。
    細胞2
    【選択細胞】 1.骨髄芽球
    【解説】  核小体は明瞭(クロマチンが取り囲む習性)で細胞質の好塩基性は弱く辺縁の方に偏る傾向から骨髄芽球に同定しました。

 

 

  • Case1(PB-MG1000)
    case1
  • ともに核が偏在傾向にあることから同系細胞として捉えます。しかし、細胞4は核がやや大きく、クロマチン網工がやや繊細であることから細胞3に比べ幼若型として捉えることになるでしょう。

    細胞3
    【選択細胞】2.前骨髄球
    【解説】  核の極端な偏在はゴルジ野の発達がうかがえ、アズール顆粒は10時方向に僅かに見られる他は認めませんが全体像から前骨髄球に同定しました。
    細胞4
    【選択細胞】 2.前骨髄球
    【解説】  細胞質の好塩基性は別にして、大型でアズール顆粒を有することで骨髄芽球を否定できます。アズール顆粒や核偏在傾向を認めることから前骨髄球に同定しました。幼若な前骨髄球で分裂直前の細胞かも知れません。

 

 

  • Case3(PB-MG1000)
    case1
  • 3個ともそれぞれの特徴をみつけ同定することになります。

    細胞5
    【選択細胞】  11.単球
    【解説】  クロマチン網工は繊細で中央に核内への切れ込みがみられ、そして微細なアズール顆粒を認めることから単球に同定しました。
    細胞6
    【選択細胞】  2.前骨髄球
    【解説】  核の偏在とクロマチン網工は粗網状で核小体を認め、そして太めのアズール顆粒を認めることから前骨髄球に同定しました。
    細胞7
    【選択細胞】  6.分葉核球
    【解説】  クロマチン網工は結節状ですが通常に比べてその塊りは強く、ペルゲル様の核異常にもみえる分葉核球に同定しました。

 

 

  • Case4(PB-MG1000 )
    case1
  • 双方ともよく類似した細胞ですが、大きさ・核の染色性と核形不整がポイントになります。大きさは細胞8が大きいようです。

    細胞8
    【選択細胞】  11.単球
    【解説】  クロマチン網工は繊細(薄い染色性)で核の切れ込みがみられ、細胞質には弱い好塩基性(くすんだ色調)を認めることから単球に同定しました。
    細胞9
    【選択細胞】  4.後骨髄球
    【解説】  クロマチン網工は顆粒状(やや濃い染色性)で核に弱い陥没がみられますが、単球のような切れ込みではないことから後骨髄球に同定しました。

 

 

 

 



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