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第11回 問題と解答

問題

第11回
CASE 1-2における 1〜 6の細胞同定を行ってください。

各設問の選択細胞
1. 骨髄芽球
5. 幼若好塩基球
9. 好塩基性赤芽球
13.幼若単球
2. 前骨髄球
6. 未熟好酸球
10. 多染性赤芽球
3. 骨髄球
7. リンパ球
11. 正染性赤芽球
4. 後骨髄球
8. 前赤芽球
12.形質細胞



解説

今回のねらい

今回は幼若型の単球と好酸球、好塩基球に挑戦しました。単球の分化・成熟は単芽球、前単球、単球の3段階ですが、WHO分類(2008)に初めて分類基準が提唱されました。核網(クロマチン)に絞った所見によると単芽球はレース状、前単球は繊細網状、単球は凝縮状としています。私見ですが単芽球は凝縮状、前単球は繊細網状、単球はレース状として解釈しています。
好酸球、好塩基球の分類基準としては、骨髄球から分類することが一般的であり、前者では好酸性骨髄球・好酸性後骨髄球・好酸球(桿状核球・分葉核球)に、後者では好塩基性骨髄球・好塩基性骨髄球・好塩基球(桿状核球・分葉核球)に分類します。芽球や前骨髄球は幼若型として捉えます。実際には、骨髄で占める割合が少ないために後骨髄球までを幼若型として分類し、成熟型の桿状核球や分葉核球はそのまま分類してもよいと思われます。但し、それらが骨髄や末梢血において幼若型も交え増加する場合には好中性顆粒球の分類に従うことになります。しかし、好酸球の芽球を探すことは困難であり、おそらく骨髄芽球に包括されると思われます。

(問題)
CASE 1-2における 1〜6の細胞同定を行ってください。

(各設問の選択細胞)
1.骨髄芽球 2.前骨髄球 3.骨髄球 4.後骨髄球 5.幼若好塩基球 6.未熟好酸球 7.リンパ球、8.前赤芽球
9.好塩基性赤芽球 10.多染性赤芽球 11.正染性赤芽球 12.形質細胞 13.幼若単球

 

  • Case1(BM-MG1000)
    case1
  • (正解と解説)
    【正解】  1.幼若単球 2.多染性赤芽球 3.形質細胞
    【解説】 
    1.ぱっと見て疑われるのは前赤芽球、前骨髄球、幼若単球(前単球、単芽球)でしょう。舌状の突起物と円形核から前赤芽球もしくは幼若単球が選択されます。しかし、赤芽球は顆粒をもたないことと核縁のギザギザの細かい核形不整や明瞭な核小体がみられることで幼若単球が考えられます。核形不整は切れ込みなどはなくほぼ円形を保っていることから顆粒をもつ単芽球かも知れません。2.は多染性赤芽球、3.は核周明庭がクリアにみられることから形質細胞に同定しまし た。

 

 

  • Case1(BM-MG1000)
    case1
  • (正解と解説)
    【選択細胞】  4.幼若好塩基球 5.リンパ球 6.幼若好酸球
    【解説】 
    ここでは幼若型の好塩基球と好酸球に挑戦しました。
    4.は15μm大の小型でN/Cが高く、核小体を認め、大小の黒紫色の顆粒がみられることから幼若好塩基球で好塩基性前骨髄球に同定しました。6.はそれに比べ、18μm大の大型で青みと好酸性の色調を併せ持つことから幼若好酸球で好酸性前骨髄球に同定しました。好酸性でこのような色調をとることは前回も触れましたが、幼若好酸球が有する主要塩基性蛋白(MBP)の前駆体によるものと思われ、これらは未熟型に出現しやすいとされています。5.は赤血球大(8μm)でN/Cが高いようですが、核網が粗鋼よりリンパ球に同定しました。

 



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