症例37
| 年齢 | 60歳代 | |||
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| 現病歴 | 倦怠感にて来院し、貧血を指摘され、骨髄検査が施行された. 骨x-p：頭蓋,両上腕,頚椎,肋骨などに溶骨様病変あり. |
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| 血液学所見 | WBC（/μl） | 4,070 | RBC（万/μl） | 219 |
| Hb（g/dl） | 6.7 | Ht（%） | 20.8 | |
| PLT（万/μl） | 15.9 | MCV（fl） | 94.9 | |
| MCH（pg） | 30.5 | MCHC（%） | 32.2 | |
| 血液像（%） | St-Seg 47 , Ly 45, Mo 7, Eo 1 | |||
| 骨髄所見 | NCC（万/μl） | 6.5 | Mgk（/μl） | 6.25 |
| Abnormal ly | 98% | |||
| 生化学所見 | LDH 237 IU/l,CRP 0.16 mg/dl, Ca 10.3 mg/dl,TP 7.3 g/dl | |||
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| ［骨髄×400.MG染色］ 偏在性の核や多核の細胞がみられる.  拡大して見る |
［骨髄×1000.MG染色］ 多核細胞は好塩基性の細胞質がみられる. 拡大して解説を見る |
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| ［骨髄×1000.MG染色］ 好塩基性の細胞は、核偏在性で一部に核小体を認める. 拡大して見る |
［骨髄×1000.PO染色］ 増加する細胞はPO染色に陰性である. 拡大して解説を見る |
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| ［骨髄×1000.PAS染色］ 増加する細胞はPAS染色に陰性である. 拡大して見る |
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正解 ： 4 形質細胞骨髄腫（PCM)
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| 年齢 | 60歳代 |
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| 〜前発信〜 | |
| 末梢血所見から | 白血球（4,070/μｌ）の分類にて好中球47%、リンパ球45%であり著変はなし. 赤血球に連銭形成がみられる. |
| 骨髄所見から | 骨髄では、中等度の好塩基性の細胞質に核は偏在し、なかには多核のものまでみられる. 形態学的には形質細胞が98%と増加している. |
| 細胞化学所見から | 増加する形質細胞はPO染色、PAS染色、EST染色にて陰性である. |
| 【形態診断】 | 骨髄での形質細胞が10%以上（実際は98%）より、多発性骨髄腫を疑う. |
| 〜後発信〜 | |
| 免疫血清検査から | IgG 400 mg/dl、IgA＜10 mg/dl、IgM 13 mg/dl、IgD 615 mg/dl （λ） |
| 表面形質から | CD38、CD138 （＋）、CD19、CD56 （−） |
| 【臨床診断】 | 光顕的に形質細胞の増加ならびに免疫グロブリンではIgD（λ）の高値を認めたため多発性骨髄腫を疑った. 骨x-p検査で頭蓋、両上腕、頚骨、肋骨などに溶骨様病変が認めらた. 治療はMP(メルファラン,PDN）療法で開始されたが、10ヶ月後肺炎にて死亡される. |
| WHO分類 | 成熟B細胞性腫瘍 Mature B-cell neoplasms ☆形質細胞骨髄腫 Plasma ｃｅｌｌ myeloma （IgD，κ型） |
